手順書を「作る前に決める」ところから、公開する直前に「決めたこと・組織の規程と照らして確認する」ところまでを、一続きの流れとして作り直しました。あわせて、規程・書き方・出力フォーマットを辞書の「作成ルール」に1か所へまとめ、現場で起きたことから書き方と規程の読み取りが育つ仕組みを追加しています。
①「整合性チェック」を「公開前チェック」に作り直しました
これまでの「整合性チェック」は、決めたことや方針と食い違っていないかを見る画面でした。今回、規程との照合に加えて、公開の理由・概要・タグの下書きまで出せるようになったため、画面の名前を「公開前チェック」に改めています。手順書の編集画面の上部から開きます。
確認できるのは次の7つです。左側で軸を選ぶと、その軸だけを確認します。開いていない軸は動きません。
- 決めたこと:作る前に決めた目的・読む人・種別・範囲
- 規程:登録した社内の規程の原文に反していないか
- 書き方:組織で決めた言い回し・粒度・禁止事項に沿っているか
- 出力フォーマット:自社様式に転記したときに埋まらない欄がないか
- 格納フォルダ:置き場所が決めたとおりか。候補があればその場で変更できます
- 公開の理由と概要:公開依頼で入力する理由と概要の下書き
- タグ:付けるタグ・外すタグの候補
左側は一覧になっていて、項目ごとに結果・実施日時・完了日時が並びます。指摘の件数か「問題なし」、この手順書では対象が無い軸、上位プランでお使いいただける軸も、開く前に分かります。[すべて確認]でまとめて走らせることもできます。
●画面の名前をいくつか揃え直しました
同じものを画面ごとに別の言葉で呼んでいた箇所を、次のとおり統一しています。機能そのものの動きは変わりません。
- 整合性チェック → 公開前チェック
- 社内規定 → 規程
- 手順書作成方針 → 書き方
- 置き場所 → 格納フォルダ
- 承認ルート → 承認フロー
- 作る前に決める → 作る前のAI相談
②社内の規程の原文に照らして手順書を確認できます
これまで「社内の規程に合っているか」は、書く人の記憶に頼っていました。規程は数十ページのPDFで、手順書を作るたびに読み直すことは現実的ではありません。
登録した規程の原文をページ単位でAIが読みながら、編集中の手順書を確認できるようにしました。指摘には必ず出典(規程名とページ番号)と、根拠になった原文の引用が付きます。出典を書けない指摘、引用が原文に見当たらない指摘は、お客様の画面に出す前に取り除いています。
指摘に挙がった規程は、その場で開いて原文を確認できます。
●直し方も一緒に出ます
指摘には、その手順のどの欄(手順名/作業内容/コツ/注意/安全)を直すのかと、直した文の案が付きます。欄ごとに[この欄に反映する]を入にして、まとめて本文へ反映できます。案を出せなかった欄はその旨を示したうえで、[ここで直す]から自分で書いて反映できます。
指摘の件数に上限はありません。手順の多い手順書でも、見つかった違反はすべて出します。
●業務そのものの規程も登録できます
品質マニュアル、安全衛生規程、ISO文書、法令基準のように業務そのものを定めた文書も、そのまま照合に使えます。「作業標準書 作成・運用規程」のような、手順書の作り方を定めた文書だけではありません。
業務を定めた規程を読み取ると、種別や様式は読み取られないことがありますが、それで問題ありません。手順書との照合には使えます。
●規程は[保存]で確定します
ファイルの追加も取り外しも、その場では確定しません。読み取り結果とあわせて[保存]を押したときに、1つの版としてまとめて確定します。更新履歴は画面の上に置き、以前の版に戻せます。
③指摘を1件ずつ片づけて、項目ごとに完了にします
出てきた指摘には、1件ずつ「直した」「対応不要」のどちらかを選びます。まとめて選ぶこともできます。すべてに入れると、その項目の[チェック完了とする]が押せます。完了にするときは、判断の理由をひとこと残せます(任意)。
左の一覧には、項目ごとに結果・実施日時・完了日時が並びます。どこまで済んでいるかが、開いた瞬間に読み取れます。完了はいつでも取り消せます。
●確認の結果は残ります
画面を閉じても結果は消えません。開き直せばそのまま読めますので、同じ手順書で何度も確認を走らせる必要はありません。改訂したときは結果を引き継ぎ、別の手順書としてコピーしたときは引き継ぎません。
確認したあとに手順書を直すと、その項目に「この後に手順書が編集されています」と表示され、完了の判断は外れます。直した内容で確認し直してください。
●承認する方も同じ一覧を見られます
手順書を編集できなくても、作成者が残したチェック結果を読めます。中身を開けるのは、作成者が「チェック完了」とした項目だけです。承認の画面から「規程に照らしたのか」を確かめる手段が、これまでありませんでした。
④現場の記録から、書き方と規程の読み取りが育ちます
指摘を見送った、対応不要と判断した、承認で差し戻された——現場で実際に起きたことを記録し、それを材料に手順書の書き方と、規程の読み取り(種別と様式の対応)を組み立て直します。記録はそのチームの中だけに保存し、他のチームに影響することはありません。AIモデルそのものを学習・再学習させるものではありません。
●自動で入れるものと、人が決めるもの
分け方の基準は「間違えたときに気づけるかどうか」です。
- 自動で入れる:必須の欄を足す/粒度を見直す/書き方に行を足す(間違えても指摘が増えるので画面に出ます)
- 必ず人が決める:必須の欄を外す/書き方の既存の行を書き換える(間違えると指摘が静かに消えるため)
●設定は1つだけです
チーム設定の「現場の記録から育てる」で、自動で更新する/しないのどちらかを選びます。「しない」を選んだ場合も提案は溜まりますので、内容を見て手で採り入れられます。
⑤編集中に「気づき」が溜まります
手順書の編集画面に、気づきを溜めるパネルを追加しました。書いている最中は黙っていて、手順を1つ書き終えたときに件数だけをバッジで示します。開くかどうかはご自身で決められます。
パネルが出すのは、AIを呼ばずに分かることだけです。
- 必ず書くことになっている欄が空のままの手順
- 手順書の種別がまだ決まっていない
- 登録した規程が改訂されている(前の確認結果は当てになりません)
- 規程にまだ決着していない論点がある
- 公開前チェックでまだ確認していない項目がある
- 確認したあとに手順書を直した項目がある
⑥「作る前に決める」を「作る前のAI相談」に改称し、Coreプランからお使いいただけます
手順書の作成画面から開ける「作る前に決める」は、名前を「作る前のAI相談」に改めました。AIとの会話で決める機能であることが、名前だけで分かるようにしています。決めた結果の呼び名「決めたこと」はそのままです。
あわせて、Core、Pro、Enterpriseプランでお使いいただけるようになりました(これまではPro以上)。相談で決めた目的・読む人・含める範囲は、続けて素材をAI解析するときの「説明」欄へ自動で引き継がれます。この説明文は、AIが作る手順の区切りや設問の精度を最も大きく動かす入力です。
作成画面では、カードの下に左寄せで入口を置き、押す理由を1行添えました。スマートフォンでは会話が画面いっぱいに広がり、決まったことは下の帯にまとまります。
⑦辞書に「作成ルール」を新設しました
手順書を作るときに従うものを、辞書の「作成ルール」タブに1か所へまとめました。これまでテンプレートの中に並列で並んでいたものを、関係が読める形に並べ替えています。
- 規程 — 何に従うか
- 書き方 — どう書くか
- 出力フォーマット — どの様式で出すか
規程を読み取ったときに見つかった「書き方に関する決まり」は、[書き方に取り込む]で書き方へ足せます。足すだけで、既存の行は書き換えません。同じ内容の行は重ねて足しません。取り込み先(全社/拠点)を選び、何が足されるかを確認してから確定します。取り込んだ履歴は、書き方の更新履歴に出典つきで残ります。
⑧ご利用いただけるプラン
| 機能 | Free | Lite | Core | Pro | Enterprise |
| 格納フォルダの確認 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 作る前のAI相談 | – | – | ○ | ○ | ○ |
| タグのAI提案 | – | – | ○ | ○ | ○ |
| 公開の理由と概要 | – | – | – | ○ | ○ |
| 規程・書き方 | – | – | – | – | ○ |
| 出力フォーマット | – | – | – | – | ○ |
| 現場の記録から育てる | – | – | – | – | ○ |
タグ機能そのものは、これまでどおり全プランでお使いいただけます。上の表は、公開前チェックからAIにタグを提案させる部分です。
既存のお客様への影響
画面の名前が変わりますが、これまでに登録された規程・作成方針・出力フォーマット・決めたことは、そのまま引き継がれます。設定のやり直しは不要です。
関連情報
手順書の書き方を定める(組織の言い回し・基準をAIに反映させる)
今後ともDiveをよろしくお願いいたします◎