はい、解析できます。AIは、動画に映る手・工具・部品の動きと、撮影中に話した内容から、字幕・手順の区切り・手順の本文を作ります。このため、一般に知られていない作業の動画でも手順書の形にできます。業種や作業の種類ごとに、AIを学習させる必要はありません。
ただし、社内だけで使う呼び名や型番の表記、映像に映らない数値や判断の基準は、映像と音声だけからは正しく読み取れません。これらは専門用語集や[解析指示]などでAIに伝えます。伝えた内容は、次に解析する動画から反映されます。
動画だけで読み取れること
何も設定せずに解析した場合も、AIは次のものを読み取って手順書の形にします。
- 手・工具・部品の動き(動作の字幕と手順の本文になります)
- 作業の切れ目(工具や作業の対象が変わる、手が部品から離れる、「次に〜」と話が変わる、など)
- 撮影中に話した指示・注意・数値(発話の字幕と手順の本文になります)
AIに伝えると精度が上がること
専門用語が多い動画やニッチな作業の動画で差が出るのは、映像と音声だけでは決まらない次の情報です。伝える場所は内容によって分かれます。
| 伝えること | 伝える場所 | 設定する単位 | プラン |
|---|---|---|---|
| 設備・部品・工程の社内での呼び名、製品名、型番の表記 | 専門用語集 | 全社で一度 | Core, Pro, Enterprise |
| 業種、事業や製品の概要、主な工程の種類 | 専門用語集タブの[この現場について] | 全社で一度 | すべてのプラン |
| その動画が何の作業か(対象の設備・目的・使う工具) | AI処理オプションの[解析指示] | 動画ごと | すべてのプラン |
| 映像に映らない数値・合否の基準・注意の理由 | 撮影中に話す、または[解析指示]に書く | 動画ごと | すべてのプラン |
| すでにある手順書の区切りと用語 | AI処理オプションの[参考にする作業手順書](β) | 動画ごと | すべてのプラン |
すべてを設定しなくても、1つだけでも効きます。伝えた内容を、AIは次のことに使います。
- 話した専門用語を、登録した表記で書き起こす
- 作業の目的に沿って、手順の区切りを決める
- 字幕と手順の本文の言葉を、その業種の言葉に合わせる
伝え方
専門用語集に、社内の呼び名と正式な表記を登録する
サイドバーの[辞書・テンプレ]→[専門用語集]タブで、製品名・設備名・部品名・工程名などを登録します。AIは登録した用語を優先して認識し、その表記で字幕と本文に書きます。音の似た一般的な言葉と取り違えやすい用語や、型番のように聞き取りだけでは表記が決まらない用語ほど効果があります。用語の[説明]の欄に読みや意味を添えると、認識の精度がさらに上がります。
[一括登録]から、業種テンプレート(製造業、物流・倉庫、建設、介護、飲食・サービス、小売、オフィス)の読み込みや、Excel/CSVでの取り込みができます。社内の資料(PDF・Officeのファイル)から、AIに用語を拾わせることもできます([資料から拾う(AI)])。業種テンプレートはその業種に共通する一般的な用語なので、自社だけの呼び名はその上に足します。
用語の登録は Core, Pro, Enterprise プランでご利用いただけます。詳しくは 専門用語集(用語と多言語対訳) をご覧ください。
[この現場について]に、業種と主な工程を書く
同じ[専門用語集]タブの[この現場について]に、業種・事業や製品の概要・主な工程の種類を書きます。すべての解析の前提としてAIに渡され、専門用語の解釈や手順の区切りの精度が上がります。全社で1つだけ設定します(編集はチーム管理者以上)。
[解析指示]に、何の作業かを書く
動画のアップロード時に開くAI処理オプションの[解析指示]に、その動画が何の作業かを書きます。対象の設備、作業の目的、使う工具、映像からは分からない注意点などを書くと、AIが映像を読み取る手がかりになります。全社に共通する用語や前提は専門用語集に任せ、ここにはその動画に固有のことだけを書きます。
例:ポンプ PT-300 の分解手順。インペラ取り外しが主目的。使用工具:六角レンチ。ボルトを緩める順番は「注意」に書く。
同じ種類の動画をくり返し解析する場合は、書く項目をテンプレートにしておくと、欄の右上のアイコンから挿入できます(テンプレートは Pro, Enterprise プラン)。詳しくは AI処理オプションの各項目と選び方 をご覧ください。
撮影中に、作業に合わせて短く話す
映像に映らない数値・合否の基準・注意の理由は、撮影中に話すと、手順の本文や作業のコツ・注意事項に入ります。「次に、カバーを外します」「これで〇〇の取り付けは完了です」のように話すと、手順の区切りの手がかりにもなります。単語だけでなく、作業に合わせた短い一文で話します。
説明を入れずに撮った動画や、機械音が大きく発話を聞き取れない動画は、AI処理オプションの[解説音声が無い動画(映像だけで解析)]にチェックを入れて解析します。
すでにある手順書を参考にする(β)
Excel・Word・PDFなどの手順書がある場合は、AI処理オプションの[参考にする作業手順書]に指定すると、資料の区切りと用語に合わせて、動画から手順書を作ります。素材に登録してAI処理を済ませた資料から選びます。β版の機能です。詳しくは 動画解析で参考手順書を指定する(β) をご覧ください。
まず1本で試す
既定のままでどこまで読み取れるかは、作業によって違います。まず実際の作業動画を1本解析して、足りないところだけを伝えます。
- 実際の作業を撮った動画を1本、何も設定せずに解析します
- 字幕と手順の本文を見て、表記が違う用語や、足りない情報を確かめます
- 表記が違う用語を専門用語集に登録し、足りない情報を[解析指示]に書き足します
- 素材の[AI解析結果を確認]→[AI再実行]で解析し直し、結果を確かめます
元の結果を残したまま見比べたい場合は、素材をコピーしてから解析し直します(解析条件を変えて試す(素材をコピーして再解析する))。
解析した後に直す
AIが作った字幕や文章は、誤りを含むことがあります。公開の前に内容を確かめ、必要なところを直してください。
- 字幕は動画エディターで、手順の文章は手順書の編集画面で直せます
- 別名・表記ゆれとして登録した書き方は、手順書の編集画面の[一括編集]にある[専門用語集の表記にそろえる]で、正式な表記にまとめて直せます(表記ゆれをそろえる(専門用語集の別名・表記ゆれ))
- 現場で手順書の言葉を直した記録から、専門用語集に足すとよい語が毎晩[用語候補]に集まります(Core, Pro, Enterprise プラン。専門用語集を現場の記録から育てる(用語候補・資料から拾う))
よくある質問
Q. 業種や作業ごとに、AIを学習させる必要はありますか。
A. ありません。専門用語集・[この現場について]・[解析指示]の内容は、解析のたびに前提としてAIに渡されます。登録した次の解析から反映され、学習を待つ期間はありません。
Q. 登録した用語や動画は、AIの学習に使われますか。
A. 使われません。弊社は、お客様が登録したデータと Dive の利用の記録を、AIのモデルの学習・再学習に使いません。詳しくは AI の利用とお客様のデータの取り扱い をご覧ください。
Q. すでに解析した動画にも、登録した用語は反映されますか。
A. 自動では反映されません。素材の[AI解析結果を確認]→[AI再実行]で解析し直すと反映されます(前回の解析結果は上書きされます)。作成済みの手順書に、別名・表記ゆれとして登録した書き方が残っている場合は、[専門用語集の表記にそろえる]で正式な表記にまとめて直せます。
Q. チームの中に、業種や種類の違う動画があります。
A. [この現場について]と専門用語集の内容は、すべての解析の前提としてAIに渡されます。[この現場について]に書いた業種と違う種類の動画を解析するときは、何の動画かを[解析指示]ではっきり書いてください。
Q. PDFやOfficeのファイル、写真から手順書を作るときも同じですか。
A. はい。専門用語集と[この現場について]は、ファイルや写真の解析にも前提として使われます。ファイルや写真ごとのことは、同じく[解析指示]に書きます。