複数の会社・工場・部門でDiveを利用する場合に、管理者(オーナー/チーム管理者)が行う権限設計と、運用を続けるために定期的に実施する業務をまとめています。
契約(チーム)を1つにまとめるか分けるかの判断は複数の会社・組織を1つのチーム(契約単位)にまとめる際のメリット/デメリットを、1つのチームにまとめた場合の初期設定は複数部署での運用における初期設定と補足をご参照ください。
前提:チーム・グループ・フォルダの関係
複数組織での運用は、次の3つの単位の組み合わせで決まります。
- チーム:契約の単位です。会社全体にあたり、Diveの中に1つだけ存在します。チームが違えば手順書・ユーザー・権限・プラン・セキュリティ設定・活用レポートはすべて独立します。
- グループ:チームの中の部署・課・プロジェクトの単位です。階層(例:製造部 → 製造2課)にでき、1人のユーザーが複数のグループに所属することもできます。作成できるグループ数とサブグループの段数はプランによって異なります(次項)。
- フォルダ:手順書の置き場所です。フォルダごとにアクセスを許可するグループを指定します。指定したグループと、その配下のグループに属する方がアクセスできます。さらに、その中で編集も可能なグループを別に指定できるため、閲覧はできるが編集はさせない、という分け方もできます。
つまり「誰に」をグループで、「何を」をフォルダで決めます。会社や拠点をまたぐ場合も、この2軸で見せる範囲を設計します。
プランによる制限
複数の会社・工場での運用は、作成できるグループの数と段数に影響を受けます。設計を始める前にご確認ください。
- グループ:Free・Liteプランではグループを作成できません。Coreプランは5グループまで、Pro・Enterpriseプランは無制限です。
- サブグループ(グループの階層):Core・Proプランは1段まで(例:製造部 → 製造2課)。それより深い階層はEnterpriseプランのみです。
- ゲスト招待:Coreプラン以上でご利用いただけます。アカウント数の3倍まで招待でき、オーナー~閲覧ユーザーの権限枠とは別に数えます。
- 承認フロー:Proプラン以上でご利用いただけます。
- シングルサインオン、2段階認証の全員必須化:Enterpriseプランのみです。
- IPアドレス制限、パスワードポリシー:すべてのプランでご利用いただけます。
現在のご契約で使える上限は、オーナー向け機能の契約情報からもご確認いただけます。
権限の置き方
会社・拠点をまたぐ場合、最初に決めておく必要があるのは「オーナーを誰が持つか」です。
オーナーとチーム管理者は、アクセス制限の設定にかかわらずチーム内の全フォルダにアクセスできます。複数の会社を1つのチームにまとめる場合、いずれか1社の担当者が他社の手順書もすべて閲覧できる状態になります。他社に見せたくない手順書がある場合は、チームを分ける必要があります。
1つのチームで運用する場合は、次の2階層で持つ形が管理しやすくなります。
- オーナー/チーム管理者:品質保証や生産技術など1部門に集約します。セキュリティ設定・監査ログ・契約に関わる操作はこの権限が必要です。
- グループ管理者:拠点・部署ごとに置きます。自分のグループのユーザー追加、フォルダ作成、承認を担当します。
手順書をつくる方は作成ユーザー、見るだけの方は閲覧ユーザーとし、上位の権限を持つ方を増やしすぎないようにします。権限ごとにできる操作はユーザー権限と権限枠をご参照ください。
拠点や会社をまたぐ場合によく使うのが、フォルダのアクセス制限にある「この中で編集も可能なグループ」の指定です。アクセスを許可したグループのうち、実際に編集できるグループをさらに絞れます。他拠点の手順書を参考として見せたうえで、編集はその拠点の担当者にだけ許す、といった運用ができます(オーナーとチーム管理者は常に編集できます)。
チームを分けている場合の運用
工場・部門・会社ごとにチーム(契約)を分けている場合、それぞれのチームは完全に独立します。運用上は次の点にご注意ください。
できること
- 相互に閲覧させる:相手のチームにゲストとして招待することで、フォルダ単位で継続的に閲覧できます。Coreプラン以上でご利用いただけます。詳しくはゲスト招待とはなんですかをご参照ください。
- 手順書を1本だけ見せる:外部共有URLを発行すると、ログインなしで1本の手順書を閲覧できます。外部への手順書共有:使い分けガイドで違いを整理しています。
- 兼務者が両方を使う:同じアカウントのまま複数のチームに所属し、切り替えて利用できます。本社の管理者が各社のチームを見る場合もこの形になります。手順はチームを切り替える(複数チームに所属している場合)をご参照ください。
できないこと
- 別のチームの手順書を共同で編集することはできません。ゲストとして招待された方は閲覧のみとなります。
- 手順書や動画素材を別のチームへ移すことはできません。あとからチームを分ける・まとめる場合も、作成済みの手順書は引き継げませんので、運用を始める前に単位を決めてください。
- 複数のチームのユーザーや利用状況を、1か所でまとめて確認することはできません。棚卸や活用レポートの確認は、チームごとに実施していただく形になります。
管理者が定期的に行うこと
利用者が増えるほど、設定そのものより「設定が現状に合っているか」の確認が重要になります。実際に運用されているお客様が行っている作業を、頻度別に整理しました。
月次
- 新入・異動された方のユーザー追加と、所属グループの付け替えを行います。人数が多い場合はExcelでの一括インポートも利用できます。
- 退職・異動された方のユーザーを無効化します。無効化すると権限枠が空き、次の方に割り当てられます。利用履歴は残り、あとから復元することもできます。
- 発行済みの外部共有URLを確認し、不要になったものを無効化します。
四半期
- ユーザー一覧と人事データを突き合わせ、在籍していない方が残っていないかを確認します。
- 監査ログをCSVで出力し、社内の運用記録として保管します。ログイン、ユーザー追加・削除・権限変更、セキュリティ設定の変更、外部共有URLの発行・無効化などが記録されています。出力できるのはオーナーのみです。手順は監査ログをCSV出力するをご参照ください。
- フォルダのアクセス制限が、組織変更に追随できているかを見直します。
- 活用レポートで、閲覧数が極端に少ない手順書を確認します。内容が古くなっているのか、対象の方に周知できていないのかを切り分けます。
年次
- 手順書を最終更新日の古い順に確認し、現場の作業と合っているかを見直します。
- 権限枠の使用状況を確認し、翌期の利用人数を見積もります。上限はオプションの追加で増やすこともできます。
- セキュリティ設定を再確認します。設定項目の一覧はセキュリティ設定の全体像(オーナー向け機能)にまとめています。
展開前に決めておくこと
利用者が増えてからでは変更しにくい項目です。拠点や会社を追加する前に決めておくと、あとの作業が少なくなります。
- グループの階層:まず現在の組織階層で定義し、組織横断のプロジェクトがあれば別グループとして追加します。
- フォルダの構成:「全社共通」「拠点・部署共通」「その課だけ」の3層で考えると、異動時の付け替えが最小で済みます。組織図をそのまま写すと、組織変更のたびに作り直しになります。なお、上位フォルダと下位フォルダの両方にアクセス制限をかけた場合、その両方のグループに所属している方だけがアクセスできます。制限は必要な階層にだけ設定してください。
- 命名規則:拠点コードや工程名など、簡単な規則で構いません。手順書が数百本になってから名称を直すのは負担の大きい作業になります。
- 公開前の確認:承認フロー(Proプラン以上)はグループごとに設定でき、設定すると発行・改訂時に指定した承認者の承認が必要になります。公開前に関係者へ見せてコメントをもらう場合は下書き共有も利用できます。
- 異動・退職の起点:現場からの申告を待つ運用では漏れが出ます。人事の月次リストを管理者に回す形にしておくと確実です。
- セキュリティ設定:IPアドレス制限、パスワードポリシー、外部共有禁止設定はすべてのプランでご利用いただけます。シングルサインオン(Microsoft Entra ID / SAML 2.0)と2段階認証の全員必須化はEnterpriseプランのみです。いずれも利用者が増えてからの適用には手間がかかるため、展開前に決めておくことをお勧めします。
よくある質問
1つのチームの中で、会社ごとに管理者の見える範囲を分けられますか。
できません。オーナーとチーム管理者はチーム内の全フォルダにアクセスできます。会社ごとに管理を閉じたい場合は、チームを分けてご契約ください。
あとからチームを分ける(またはまとめる)ことはできますか。
チーム自体は追加できますが、作成済みの手順書や動画素材を別のチームへ移すことはできません。移行が必要な場合は、あらためて作成いただく形になります。
グループ会社の担当者を招くと、権限枠を消費しますか。
閲覧のみでよい場合はゲスト招待をご利用ください。ゲスト招待はアカウント数の3倍まで招待でき、オーナー~閲覧ユーザーの権限枠とは別に数えます。手順書の作成・編集も行う場合は、通常のユーザーとして追加いただく必要があります。
現場の方にメールアドレスがありません。
ログインID方式の「メール不要アカウント」を発行できます。